会社の第16期を終えます。
2023年 09月30日 カテゴリー:リセノ
こんにちは。やまもとです。
本日、9月30日で会社の第16期が終了します。
コロナも5類指定となり、巣ごもり需要は遠い昔、
世間の意識が外へ外へと向くことになった2023年。
Flavorのある京都にも、以前のように観光客が溢れる
ようになり、以前の風景が戻ってきました。
それに伴って、インテリア業界も厳しさは引き続き
継続しており、円安や、物流コストの増加、広告の
競争激化による高騰などもあり、僕たちの会社もな
かなかに厳しい1年となりました。
トピックを振り返ってみましょう。
16期通期の売上結果
売上額は前年比+数千万円の約24億円になり、微増
ながら成長することが出来ました。
5か年計画の初年度としては、想定どおりとはいきま
せんでしたが、厳しい業界状況ながら増収を果たせた
ことは良かったと思います。
来期以降は、OMOをより促進することで、大きな
成長を遂げる計画をしています。
第16期に行った主なできごと
さて、今年の1年に実施した主なトピックはこちらです。
上期
- SPAの促進
- 初の書籍出版
下期
- ECシステムの入れ替え
- 顧客アンケートと、メディア方向性の見直し
- 人事制度リニューアル
- おまけ:海外出張
1つずつ振り返っていきましょう。
SPAの促進
16期のもっとも大きな成果は、SPA製品開発の促進です。
他社を介さない自社での開発・ものづくりは、利益
面だけではなく、製品の企画・改善などにおいて、
非常に大きな価値を生み出します。
去年の同時期のエントリーでも、そのあたりを書いて
います。
会社の第15期を終えます。
1年間を通してSPAを行ってきて、利益シェアは昨年
比15倍以上、全体の1/4を占めるまでに伸張してきま
した。
また、細かな製品ブラッシュアップも、数えきれない
ほどに積み上げられています。
お客様にご迷惑をお掛けするような問題が起こった
際にも、自社のハンドリングですべての対応を決断
でき、多くのお客様に対して、問題のソリューション
を早急に提案でき、購入後も満足のいく使い心地を
提供できた事例もできました。
また、製品開発スピードも倍以上になり、より早く、
より適正な価格で、より品質の良い製品を作る体制が
整ってきました。
17期にはさらにSPA事業は伸張し、おそらく全体の
シェア40%程度までいくのではと思います。
ただモノを開発するだけでなく、モノを介して、より
豊かな暮らしを実現するセオリーを起案、付随させ、
より多くの方々にインテリアの楽しさを伝えていけれ
ばと思っています。
17期からは、SPAの促進に向けて、より組織体制も
強化していく予定です。
初の書籍出版
2月には、初の書籍出版を行いました。
書籍を出版します。
これまでの活動を基にした、インテリア初心者にとっ
て、非常にわかりやすく、長く使える本に仕上げるこ
とができました。
インテリア好きを自負する人にとっても、感覚として
やっていたことの答え合わせができる内容になって
います。
出版社さん主導の制限のある商業出版の中で、最善と
言える内容にまで仕上げられたと思います。
よく頑張りました。
そのおかげか、出版から半年間で増刷が4回かかり、
出版社側でも驚かれるほどに、順調に売れているよう
です。
また、韓国、台湾、中国の海外翻訳版のお話もいただ
き、今年~来年くらいには、海外の書店にも並ぶそう
です。
この何気ないおまけのような話が、奇跡のような良い
出会いのきっかけになればいいなと思います。
この本には、インテリアを初心者がスタートするに
あたって、順調に歩みを進められるように、体系化
した内容を、コンパクトにまとめました。
出版からまだ半年ですが、さらにその先のインテリア
セオリーや、手法などをぼくたちは次々と思いついて
は、仮説・実験・実践・体系化を重ねています。
この活動の中で一定量セオリーがたまってきたら、
来年、再来年くらいには、2冊目の本を出したいなと
いう思いが高まっています。
ナチュラルヴィンテージ:フェーズ3
今回の本の続編 もしくは 別のカタチで出版できる
ようにまた模索していこうと思いますので、楽しみに
お持ちいただければ嬉しいなと思います。
ECシステムの入れ替え
ITの技術的な話では、ECシステムの大型入れ替えを
行いました。
創業時から約17年間、ひとつのシステムを使って、
構築をし続けてきましたが、より安全性を高める意味
で、ECの構築システム自体をリプレイスしました。
これにより、保守の安全性が飛躍的に高まったのと、
今後はテスト環境なども実装することが可能で、そ
れにより、大幅なプログラミングテストも可能になり
ます。
設計・運用自体は、僕を中心としたインハウスを継続
していきますが、局所的に専門家の力を借りやすくな
り、より快適なEC環境を実現していけると思います。
これまではサーバー管理などもすべて自身で行って
きましたので、トラブル発生時などはとにかく対応
が大変でした。
ようやく実施できたことにより、ちょっと肩の荷が
軽くなりました(笑)
顧客アンケートと、メディア方向性の見直し
16期は、積極的にお客様の声を取り入れるように
動きました。
書籍のアンケートにはじまり、ロイヤルカスタマー様
へのWebアンケートや、TELでのヒアリングも実施
しました。
特にメディア活動については、本業のEC活動とのリ
ソース振り分けや、KPIの設計に思い通りにいかない
点が発生し、自分たちが考えていることが、本当に
お客様が求めていることに合致しているかどうかを
問いたく、顧客アンケートを実施しました。
これらのアンケート、とりわけTELでのヒアリングで
は、非常に興味深いお声が多く寄せられました。
しかも、そのお声は、自分たちが強みであろうと考
えていた部分への支持のお声が圧倒的に多く、とても
勇気づけられました。
逆に、僕がが必要だろうと思い込み、目標として掲
げていた部分については、逆にまったく求められて
いないという箇所もあり、ここも非常に経営判断に
おける示唆がありました。
今までは、僕の頭の中には、本から学んだことを整理
し、アウトプットすることがほぼすべてを占めていま
した。
今回、お客様のお声を聴き、その回答から示唆を受
けことにより、本から学んだことと、実際の成果を
掛け合わせて、自分たちの強みのコアな部分を抽出
するということの重要性を感じました。
これからも、スピーディーに実行をしていきながら
も、時にお客様に問うということを、繰り返して
いこうと思います。
16年の歴史の中で、顧客アンケートはほぼ初めての
試みでしたが、基本的でありながら、非常に有意義
な一歩でした。
人事制度リニューアル
1年間かけて、外部の協力会社とともに人事制度の
リニューアルを策定しました。
この10月から全社適用となっています。
新たな人事制度では、
- MVVの設計と浸透
- 等級制度と、キャリアコース
- 評価制度
- 報酬制度
- 独自手当
といったあたりを、まったく新たに設計し、それぞれ
のメンバーが、自分のライフスタイルや、求める未来
像と重ね合わせながら、働き方を選択できるように
設計しています。
また、成果を正当評価しやすくし、また、成果に応
じて報酬や役割も差がつくようになるため、よりやり
がいをもって働けるようになります。
また、リセノ独自の強み部分をより強固に引き出す
ための独自手当制度もリリースするので、そのあた
りも、メンバーと会社がよりフィットして進んでい
けるようになるのではと思います。
おまけ:海外出張「メゾンエオブジェ」
おまけ的な話ではありますが、インテリア業界に入
って20年余りにして、初めて「メゾンエオブジェ」
に参加しました。
メゾンエオブジェは、フランスで開かれるインテリア
の展示会で、世界の最高峰の展示会です。
今回、初めて参加して、インテリアの最先端の状況
について見て、聞いて、感じることができました。
詳しいことはあらためてエントリーしようと思って
いますが、端的に言うと、
ナチュラルヴィンテージの表現手法は、世界の最先端の表現手法と共通点が多い
ということが、分かりました。
自分たちが好きなテイストを軸にして、1つ、1つと
作り上げてきた「ナチュラルヴィンテージ」のイン
テリアスタイリングですが、この表現について、
世界的なブランドの思考ととても共通項が多く、
非常に長く、普遍的な表現だということを認識でき
たのが、もっとも大きな収穫でした。
世界の表現方法を意識して作ってきたわけではない
のですが、結果的には非常に近しかった。
つまりは、やっぱりインテリアが好きで、それを追求
していく中で、必然的に最先端のやり方が自分たちの
中に浸透していたという感じでしょうか。
興味があるからこそ、常に興味を持ち続けてきたから
こそ、常に最先端の情報をキャッチし、影響を受け続
けていたのだと思います。
日本でも、この表現手法を分かりやすくセオリーに
まで昇華できているブランド、人はおそらくいない
と思います。
<補足>
かつて、このような表現手法で展開している素敵なブランドが日本にもありましたが、現在は縮小してしまいました。つまり、見た目やフィーリング的な部分だけでは、この表現手法は日本ではなかなか理解されづらく、理解されるためには、しっかりとしたセオリー化を伴った伝える・理解させる設計と、誰にでも再現できる・試したくなる仕組みが不可欠なのだと思います。
僕たちが考えている「表現とセオリー」について、
迷う事なく、このまま追求・アウトプットしていこ
うと心に決める良いきっかけになりました。
まとめとして
というわけで、16期の業績と、主だった活動を
ピックアップしました。
年々、従来のやり方がそのままでは通用しなくなり、
新たな道を模索し続けています。
リセノも長らくECドリブンにて商業活動を行ってき
ましたが、遠くない未来にその比率も大きく変わる
のではないかと思います。
ここから20年に向けて、よりスピードを上げて変革
していくことによって、より強く、より愛されるブ
ランドを目指そうと思います。
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最後になりましたが、僕たちの製品を見つけていた
だき、生活を良くする期待をもって購入していただ
いたお客様方に、心より御礼申し上げます。
これからも良い製品づくりとともに、みなさまの毎日
がより良くなるインテリアづくりのサポートを頑張り
ますので、末永くご愛顧いただければ幸いです。
また、製品開発や商品供給など、たくさんのご協力を
いただいたお取引先様にも心より御礼を申し上げます。
社内メンバーにおいては、なかなか良い成果が出ず、
苦しい状況の中にあって、変化を前向きに受け止め、
チャレンジし、成長してくれました。
日々同じ船で頑張ってくれて、本当にありがとう。
その他にもたくさんの関係者のみなさま。
ご協力いただきまして、誠にありがとうございます。
また、個人的にも、日々頑張る気持ちを与えてくれた
大切な人たちに、心からの感謝の意を送りたいと
思います。いつもありがとう。
ここから向こう4年がブランドにとって大きな転換期
となるように、僕自身が誰よりも学び、成長します。
まだまだ若輩の会社ですので、お会いした際には、
私やスタッフともども、どうか期待をかけた厳しい
ご指導・ご鞭撻をいただければ幸いです。
1年間、ありがとうございました。
次の1年もどうぞ宜しくお願いいたします。