会社の第15期を終えます。
2022年 09月30日 カテゴリー:リセノ
こんにちは。やまもとです。
本日、9月30日で会社の第15期が終了します。
今期(2021年10月~2022年9月)は、1月下旬~3月
下旬までの2カ月間のみが、全国的な行動制限期間
でした。
つまりは、1年のうち10カ月間は、通常通りの営業でした。
前期(2020年10月~2021年9月)は、10・11・12月
と、3月下旬頃の約4カ月間のみが行動制限のない
期間でした。
つまりは、1年のうち4カ月が通常通りの営業でした。
世の中が、1年の70%を自宅で過ごしていた前期と、
1年の20%を自宅で過ごしていた今期。
インテリア業界は、巣ごもりでの特需が一気に無く
なり、飲食や旅行など、外に目が向き始めたことに
より、業績が上がりにくい1年になりました。
15期通期の売上結果
売上額は約24億円になり、昨年の売上数値を割って
しまう悔しい結果となりました。
コロナ需要が身を潜め、インテリアへの関心が減少
する中、うまく集客を行うことができなかったのが
最たる要因です。
ただ、集客がうまくいかなかった割には、売上は前年
ベースまで持ってこれており、客単価やリピート率、
CVRなどの各数値は軒並み上がっています。
「客数」という掛け算の分母を増やせなかったのが
昨対割れの大きな原因ですので、来期はしっかりと
集客について学びなおし、全体の数値を上げていける
様に努力します。
さて次項からは、15期に行った施策をまとめていきましょう。
第15期に行った主なできごと
さて、今年の1年に実施した主なトピックはこちらです。
上期
- メディア事業のさらなる拡張
- 人事部発足/社内教育の促進
- 国内検品の促進
下期
- SPA事業 スタート
- 福岡出店
- オフィス移転
1つずつ振り返っていきましょう。
メディア事業のさらなる拡張
今期は、メディア事業のさらなる拡張を目指して、
社内リソースを大きく振り分けました。
制作部のメンバーを採用により拡張し、リソースも
他部署のメンバーを含めて、大きく拡張しました。
これによって、1日の新着記事の投稿数は「4本」と
なり、毎週20本のコンテンツをリリースできる体制
づくりが出来てきました。
小売りとメディアのリソース比率を変える。
ほんの2年前くらいまでは、ほぼ100%が小売事業へ
のリソースであったことを考えると、社内メンバー
のスキルアップや、意識改革など、独自の組織形成
の一歩を踏み出せたと思っています。
今までなかった仕事を、社内の数十名に実行する意
識を根付かせるのはなかなかに大変です。
文字通り一朝一夕では行かないもので、多くの企業
は途中で自社メディアへのアプローチを辞めてしまいます。
その中で、これだけの体制づくりを進められたのは、
担当者の細やかなケアと情熱にあったと思うと、
とても感謝しています。
現時点で、ようやくスタートラインに立てた感覚です。
ただ、結果としては、ブランディングや売上寄与に
は一定の効果があったとは思うものの、最も重要視
していたKPIである「集客」には、大きな成果は得ら
れていません。
会社全体が大きな経費をかけて実行しているプロジェ
クトですので、来期は、集客という大きな目標を達成
できる様に再度ギアを上げて、チャレンジしていこう
と思っています。
来年には書籍も出ますし、社内の編集チームも前の
めりにやる気を出しているので、とても楽しみです。
人事部発足/社内教育の促進
もうひとつ大きなトピックとして、創業からの15年
のなかで、初めて「人事部」を作りました。
Flavorでは、人事部の業務を
- 採用
- 教育
- 社内サポート
と定義し、今期は主に「教育」に焦点を当てて
特に頑張ってもらいました。
これまでのリセノは、インテリア好きがとても多い
ものの、部署によりその深さに差があったり、知識
や文化にも、差がありました。
「インテリアの楽しさを、もっとたくさんの人に。」
を掲げているからには、まずは自分たちがインテリア
の基礎を知り、成功体験を積み重ね、暮らしを楽しむ
ことがとても重要です。
これまでは、個人に委ねていたところが大きく、
ブランドとして謳っているけれど、個人としては
まだまだ楽しめてないよね。という部分が一定量
ありました。
ですから、今期は人事発信にて、さまざまな育成
セミナーを開催し、社内メンバーをインテリアの
プロとして育成するということに、注力しました。
そのおかげで、現在は部署ごとのインテリア知識や
関心度の差は縮まり、社内の多くのメンバーがイン
テリアというものに対して、前向きに向き合えてい
ると感じます。
来期からは、人事部も拡張し、育成も最適化していく
とともに、採用にも力を入れていこうと思っています。
あとは、新オフィスになったことで、広い休憩室が
ようやく出来上がりましたので、人事部主導のもと
「月イチ社食」もいよいよ開催して、社内コミュニ
ケーションも活性化してきたいなと思っています。
国内検品の促進
今期は、自社製品の国内検品を積極的に行ってきました。
国内の物流倉庫も拠点を増やし、協力会社とも連携
し、物理的にもよりアプローチしやすく整えました。
コロナ以前は、自社製品が出来上がるたびに海外へ
飛び、工場検品と工場指導を行うことにより、品質
を担保していましたが、コロナの隆盛によって、そ
れでもできなくなっていました。
もちろん海外工場では検品を実施しているのですが、
やはり検品品質というものは、自らでやらなければ
満足いくレベルには達しません。
「多額の経費がかかっても、国内検品をしよう!」
と宣言し、今期は月に数百万円の費用をかけて、
出荷前検品を行ってきました。
これによって、クレーム発生を未然に防ぐことが
出来始めています。
来期は、海外渡航もいよいよ再開される時が来ると
考えています。
そうすることにより、より川上で品質を上げること
が出来ますし、また国内検品の知見もたまっている
分、より綿密な品質改善ができると思っています。
状況に応じて、即断即決で変化していけることこそ
が、ベンチャーの特徴だと強く考えていますので、
より品質にはこだわって、仕組みを整えていこうと
思います。
SPA事業 スタート
春頃から、完全自社製品(SPAと定義)のリリースが
始まりました。
これまでのオリジナル製品は、国内メーカーさんの
お力添えをいただき、製品企画を実現していただい
てきましたが、今期からは、社内にて海外工場とや
りとりをして、自社にて輸入まで行える体制が出来
上がりました。
つまりは、OEM → SPAですね。
SPAの良いところは、一般的には「間に会社を挟ま
ないため、仕入れ価格が下がる」と思われがちです
が、実はそうでもありません。
社内試算しても、価格については、現状は5%程度
下がれば良いところです。大きなインパクトでは
ありません。
なぜならば、海外工場での検品や、不良品の交渉、
物流関連費用など、たくさんの事柄を自分たちで
行わなくてはならないので、その費用や人件費が
膨らむのです。
では、なぜ多大な労力を被ってまで、SPAを行うのか?
答えは、ひとつです。
「全部自分たちでやるからこそ、本質が分かる」
これにつきます。
例えば、製品について問題が発生したり、問題はなく
てもお客様の意見を取り入れて、ブラッシュアップ
をはかりたい時。
メーカー・商社さんを通していると、工場との直連携
ができないため、問題の特定や、変更点の速やかな
改変などとても時間がかかります。
もちろん商社さんも精一杯頑張ってくれるのですが、
やはりそれはあくまで他社ですので、会社がNOと言
えば、それを押し通してまで改変に応じることは
できないでしょう。
改善には、手間とリスクとお金がかかりますから、
やりたくない気持ちも理解できます。
その点、手間とリスクとお金を自分たちで賄うこと
によって、問題が起きれば、最優先事項として取り
組むことができます。
また、ブラッシュアップをはかりたい時にも、自分
たちの在庫ロットコントロールで、最短ルートにて
改変を行うことが可能になります。
つまりは、端的な利益的享受のための自社生産では
なく、長い目で見て積みあがっていく見地や改善が
最も重要な視点なのです。
ですから、今期から始まったSPA事業は、長い目で
見た時にますます重要となり、今後会社としても
伸長していきたい部分です。
ちなみに、利益の増える5%部分についても、今期は
お客様へすでにお届けしている製品を、より快適に
お使いいただくための費用として、利益幅を超えて
使い切りました。
余剰に出た利益を、自分たちのブランドとして正しい
行いをするためにスピーディーに使う。
これこそが、僕がやりたかったことです。
余談ですが、僕の大学の卒論のテーマが「SPA」でした。
SPA = Speciality Store Retailer of Private Label Apparel
ですから、本来はアパレルに向けた専門用語ですが、
僕にとってかつて研究したテーマでもありますから
家具であっても、SPAと呼ぶようにしています。
福岡出店
4月には、福岡店もいよいよ出店しました。
【 福岡店ができるまで。】Re:CENO FUKUOKA 2022年4月15日 OPENです!
良い設計会社様との出会いがあり、僕たちの理想の
とても素敵なナチュラルヴィンテージ空間のお店が
出来上がりました。
売上的にはまだ納得のいく数値は出せていませんが、
福岡のメンバーたちは切磋琢磨しながら、日々成長
を続けてくれていますので、どこかで売上のベース
が上がってくると信じています。
今後の福岡店の動向によって、来期以降に4店舗目
の出店を考えていこうと思っています。
来期は、どこかで京都店の拡張リニューアルもできる
といいなと思っています。
これからもOMOは推進していこうと思っています。
家具小売りにおける「オンライン」と「オフライン」の重要な関係
オフィス移転
オフィスも移転しました。
創業から15年で、現在の場所が、5か所目です。
数年にわたって、様々な場所や方向性で、物件を探し
続けてきましたが、ようやく良い場所と出会えました。
とても広いオフィスになり、まだまだ持て余してい
ますが、今後より成長していく会社でありたいと思
っていますので、その拠点として良い場所に移るこ
とができました。
来期は、このオフィスをより活用して、社内文化を
醸成していければいいなと考えています。
まとめとして
というわけで、15期の業績と、主だった活動を
ピックアップしました。
今期は、業績的には理想どおりではない1年になりま
したが、僕たちの経営は、常に上下の波を繰り返し
ながら、日々変化を続けています。
「〇年連続増収増益」なんていう会社を聞くと、
本当にすごいなぁと感心するばかりですが、僕たち
には僕たちのペースがあると思っています。
これからも変わらず、日々、一生懸命に生きながら
出来る限りたくさんの仲間や、お客様に幸せの暮らし
の香りづけをできたらいいなと思っています。
それこそが「Flavor」のトップとしての思いです。
最後になりましたが、コロナ禍の大変な中で、僕た
ちの製品を見つけていただき、生活を良くする期待
をもって購入していただいたお客様方に、心より
御礼申し上げます。
これからもインテリアを楽しむためのサポートを
頑張りますので、末永くご愛顧いただければ幸いです。
また、オリジナル製品開発や、商品供給などたくさん
のご協力をいただいたお取引先様にも、心より御礼を
申し上げます。
社内メンバーは、会社が大きく変わっていくなかで、
ともに変化し、チャレンジし、成長してくれました。
日々同じ船で頑張ってくれて、本当にありがとう。
その他にもたくさんの関係者のみなさま。
ご協力いただきまして、誠にありがとうございます。
また、個人的にも、日々頑張る気持ちを与えてくれた
大切な人たちに、心からの感謝の意を送りたいと
思います。いつもありがとう。
15年という節目の年を迎えられたことに、心から
感謝しています。
まだまだ若輩の会社ですので、お会いした際には、
私やスタッフともども、どうか期待をかけた厳しい
ご指導・ご鞭撻をいただければ幸いです。
1年間、ありがとうございました。
次の1年もどうぞ宜しくお願いいたします。