リセノが目指す「ナチュラルヴィンテージ」スタイル詳説
2020年 06月30日 カテゴリー:リセノ
こんにちは。やまもとです。
今月のブログは、リセノが目指すインテリアスタイル
「ナチュラルヴィンテージ」というスタイルについて
そのメリットや、実践術についてまとめておこうと
思います。
リセノが提唱するインテリアスタイル
「ナチュラルヴィンテージ」とは?
リセノでは「ナチュラルヴィンテージ」という
インテリアスタイリングを推奨しています。
ナチュラルヴィンテージは
「シンプルでナチュラルな内装をベースに、
トーンを抑えた統一感のある家具を配し、
ヴィンテージ感のあるディテールアイテムを
ミックスすることで、落ち着いた印象を与える
インテリアスタイリング」
です。
分かりやすく言うと、無印良品さんのような
ナチュラル・シンプルといったスタイリングと、
海外のホテルのようなヴィンテージなスタイリング
の間のようなイメージでしょうか。
出典:無印良品の家
ポートランド ACE HOTEL
ちなみに「ナチュラルヴィンテージ」という言葉は
僕が考えた造語です。
ナチュラルスタイルは「木や革、麻などの自然素材を
活かして、色味よりも質感を重視するスタイル」と
定義できますので、ここにヴィンテージ要素をプラス
することで、よりこなれ感のある素敵なインテリアに
仕上がると考えています。
今回のブログでは、このナチュラルヴィンテージに
インテリアをすることのメリットと方法論を解説して
いきます。
「ナチュラルヴィンテージ」のメリット
リセノが、この「ナチュラルヴィンテージ」の
インテリアスタイリングをお勧めするのには、主に
以下のような理由があります。
- 初心者にありがちな「まとまりのないインテリア」にならない
- 初心者にありがちな「味気ないインテリア」にならない
- 1Rの賃貸から、分譲マンション、一軒家まで、どんな間取りでも素敵に仕上げられる。
- 注文住宅やリノベーションでも、内装費は安くすむ
- トレンドではないので、飽きずに長く愛せる
順を追って、メリットを説明していきます。
1. 初心者にありがちな「まとまりのないインテリア」にならない
インテリア初心者にありがちなのは、ソファやベッド
など主要な家具を、単品で見て「いい!」と思った
ものをバラバラと買ってしまいがちなミスです。
ひとつひとつは気に入っていても、インテリア全体
の調和がうまくいかず、結果的になんだかバラバラ
とした、気に入らない部屋になってしまいがちです。
その点、ナチュラルヴィンテージのスタイリングは、
基本ルールがきっちりとあるので、初心者の方でも
全体的に調和のとれたお部屋を作ることができます。
詳しい基本ルールは、後述します。
2. 初心者にありがちな「味気ないインテリア」にならない
「まとまりのない」インテリアと同様に初心者に
多いのが「味気ない」インテリアです。
家具は置いたんだけど、どこか味気なく、見た目も
満足のいくものではありません。
このミスも、ナチュラルヴィンテージスタイリング
ならば、簡単に解決できます。
3. 1Rの賃貸から、分譲マンション、一軒家まで、
どんな間取りでも、素敵に仕上げられる。
一般的に素敵なお部屋は、一から建てた注文住宅で
あったりしますよね。
玄関に吹き抜けがあったり、窓枠が素敵だったり、
壁が素敵だったり。
いわゆる内装にこだわっている方が、見た目的にも
素敵なインテリアになります。
ただ、ナチュラルヴィンテージスタイルは、内装は
いたってシンプルな白壁・フローリングを推奨して
います。
箱(内装)はシンプルにして、全体のトーンや色味、
アクセントアイテムで仕上げていくので、内装は、
関係がないんです。
だからこそ、小さな賃貸マンションから、家族で住む
マンション・一軒家まで、すべての間取りで、この
スタイリングテクニックを使えるのです。
4. 注文住宅やリノベーションでも、内装費は安くすむ
前述のとおりですが、内装には大きなお金をかけない
ので、家を一から建てる時や、リノベーションなど
でも、内装費は思いのほか安くあがります。
おしゃれでありながら、お財布にも優しいところが、
ナチュラルヴィンテージスタイルをお勧めする点に
挙げられます。
5. トレンドではないので、飽きずに長く愛せる。
そして、最後のポイントは、飽きずに長く愛せると
いう点です。
いま流行りの「インダストリアル」や「カフェ」
「西海岸」などのスタイルは、内装のクセが強いので
トレンド感のある時は良いのですが、どうしても
年を重ねるごとに、飽きが来てしまいます。
その点において、ナチュラルヴィンテージは、
基本が「落ち着いた、ベーシックな」スタイルなので
飽きが来づらいと思います。
また、トレンド感は、メインの家具以外であしらう
「雑貨 = アクセントアイテム」で取り入れることが
できますので、トレンドの移り変わりに合わせて、
容易に変えていくことができます。
-------------------
ナチュラルヴィンテージスタイルをお勧めするのは、
以上が主な理由です。
続いて、ナチュラルヴィンテージスタイルを作る
5つのポイントを解説していきます。
詳説:「ナチュラルヴィンテージ」のつくり方
次に、ナチュラルヴィンテージスタイリングの
作り方を、詳細に説明していきます。
ポイントは、以下の5つです。
上記のポイントを抑えることで、ワンルームなら
上の画像の様に、素敵に仕上がります。
また、LDKなら
こんな感じのイメージです。
では、1つずつポイントを紹介していきましょう。
1. ベースは、白壁やナチュラルな床でOK
ナチュラルヴィンテージスタイルのインテリアは、
内装はシンプルが基本です。
白い壁と、ナチュラルな床。これで問題ありません。
これなら、賃貸などでもできそうですよね。
このシンプルな箱に、家具とアクセントアイテムで
素敵なインテリアを表現していきます。
2. 家具は、落ち着いた色とトーンで揃える
家具は、落ち着いた色とトーンで揃えます。
ここがひとつめの大きなポイントです。
上の写真で言うと、
色 = ミッドブラウン
トーン = すこしくすんだような茶色
で揃えています。
家具は面積が大きいので、この面積の大きい部分が
同じ印象のもので揃っていることで、部屋全体の
骨格部分が、まとまってくれます。
大事な事は、ソファやベッドなどの単品として
見るのではなく、ソファ・テーブル・ベッドなどを
ひとつのグループとして考えることです。
「単品で選ばず、グループで同じ色味とトーンを選ぶ」
という分かりやすいルールがあることで、初心者に
ありがちな「まとまりがない」というミスがなくなります。
3. アクセントカラーの代わりに「アクセントアイテム」を配置
家具を揃えることで、ベースとなる部分が出来上がり
ました。
家具の色とトーンを揃えただけでも、統一感を感じる
インテリアを予感させますが、このままだといわゆる
「シンプルで味気ない」状態です。
ここにインテリアのポイントとなる「アクセント」を
追加していきます。
ここが2つ目の大きなポイントです。
配色の基本などでは「アクセントカラー」と呼ばれる
差し色を入れます。例えばこんな感じです。
この画像でいうと「クッションのイエロー」が
アクセントカラーです。
アクセントカラーは、メリハリを出す効果があり、
お部屋の印象にインパクトを与えます。
ナチュラルヴィンテージスタイルの場合は、全体の
統一感を作ることで、落ち着いたインテリアにする
ために、あえて「アクセントカラー」は入れません。
では、どうやって味気ないインテリアから抜け出すのか。
ここで使うのが、ヴィンテージアイテムをはじめと
した「アクセントアイテム」と呼ばれるものです。
ナチュラルヴィンテージスタイルで用いる代表的な
アクセントアイテムは、
- ディテール感のあるファブリック
- 自然素材のかご
- ドライフラワー
- 観葉植物
- アンティーク品
などです。
このアクセントアイテムによって、スタイリングが
一気に華やぎます。
ここから、分かりやすく、お部屋を作っていく様子
を解説していきます。
-----------------
先ほどの家具を置いたベース状態が以下。
ここからアクセントアイテムを追加していきます。
まずは、ラグを入れます。
このラグは、色味はベージュと濃いグレー。
トーンも、かなり落ち着いたトーンです。
このラグの素材は、インドで手織りされたウールです
ので、見た目にもディテール感のあるヴィンテージ
ライクなアイテムです。
そして、次にベッドにアクセントアイテムを配します。
ここにはリネンのざっくりと織られた質感のある
ベッドシーツと、クッションを置いています。
このベッドに置いたアクセントアイテムも、色味や
トーンの落ち着いたものを選び、クッションの1つは
ラグと同様にインドで織られたものを使用しています。
そして、次に、収納棚。
収納棚には、アラログという自然素材を
使ったかごを配しています。
色味は、家具と同じミッドブラウンカラーで、籐で
編まれた自然素材が、良いアクセントになります。
また、天井照明もブラウンのものを選んでいます。
そして、最後に骨董市などで集めてきたヴィンテージ
の雑貨や、ドライフラワーなどを置いていきます。
これで完成です。
一見難しいように見える上記のスタイリングですが、
ひとつひとつを見ていくと、ここに書いてきた様に
色味とトーンを合わせ、アクセントアイテムの一覧
に書いたアイテムを組み合わせているだけです。
- ディテール感のあるファブリック
- 自然素材のかご
- ドライフラワー
- 観葉植物
- アンティーク品
アクセントカラーをあえて省き、アクセントアイテム
で、彩りを加えるのが、ナチュラルヴィンテージの
インテリアスタイリングです。
4. インテリア全体を3色までに絞る(レピテーションを使う)
さて、ナチュラルヴィンテージスタイリングとして
- ベース(シンプルな内装)
- メイン(同色味・同トーンの家具)
- アクセント(カラーではなく、アイテム)
の選び方と実例を、紐解いてきました。
ここで3つ目のポイントです。
それは、インテリア全体を3色までに絞ることで、
全体の調和がとれるということです。
あらためて完成した部屋を見てみると、大きな面積
で使用している色は、
- ホワイト(壁)
- ナチュラル(床)
- ブラウン(家具・アクセントアイテム)
の3つであることが分かります。
大きな面積の色味を3つまでに絞っていることで、
全体に調和のとれたインテリアに仕上がります。
ちなみに「グレー」や「ブラック」といった色は、
無彩色と呼ばれる色で、調和の邪魔をしない色味で
あるので、3色には含みません。
目立たせなくないアイテムは、無彩色を選ぶように
すると、悪目立ちしなくなります。
また、上の実例で言うと
- 家具と、天井照明と、アクセントアイテムには「ブラウン」を。
- ラグと、クッションには「グレー」を。
- ベッド横と、棚上の植物の「グリーン」を。
- TVとベッド上と棚上には「ブラック」を。
- ベッド横と、棚には「自然素材のカゴ」を。
と、同じ色や、同じ素材を分散して、繰り返し使っています。
このように同じ色味を繰り返し使うことを
「レピテーション」と言います。
空間内で、同じ色味を繰り返し使うことで、調和が
高まる心理テクニックのひとつですので、覚えて
おくといいでしょう。
5. 多灯照明にする
さて、ナチュラルヴィンテージスタイリングの基本
の最後ですが、それは多灯照明です。
ナチュラルヴィンテージは、落ち着いたインテリア
に仕上げるのが目的ですので、照明はとても大事です。
一般的には、天井照明を明るいものを付けて、
それひとつで過ごしているという方が多いと思います
が、それはダメです。
高級ホテルなどを思い浮かべてもらえれば分かります
が、照明は「多灯」として、
- 天井
- フロア
- テーブル
- ベッドサイド
などと、手数を増やして「明かりの足し算」で、
必要な光量を得るのが、ポイントです。
多灯照明にすることで、昼も夜も、より落ち着いた
時間を過ごせるようになるでしょう。
「ナチュラルヴィンテージ」スタイリング
ぜひチャレンジしてみてください。
というわけで、今回はリセノが推奨している
「ナチュラルヴィンテージ」というスタイリングを
紐解いてみました。
ナチュラルヴィンテージは、ルールがしっかりと
しているので、初心者もミスが起こりづらく、
それでいて完成度が高いインテリアスタイルです。
落ち着いた部屋で、ゆっくり過ごしたい方や、
トレンドに左右されず、長い時間をかけて、ゆっくり
と部屋づくりを積み重ねていきたいという方には、
ぜひ、お勧めしたいと思います。
ちなみに、京都店は先日リニューアルしましたが、
まさにナチュラルヴィンテージを表現するお店に
仕上がっています。
ぜひナチュラルヴィンテージの空間を体感にご来店
いただければと思います。
2020年6月1日 京都店をリニューアルオープンしました!
また、リセノではインテリアサポートにも力を入れて
おりますので、実践したいけど、やっぱり自信がない
という方は、ぜひお気軽にご相談ください。
細かなご相談まで丁寧にお応えいたします。
リセノインテリアプロサポート
また、今回のメイン解説につかったお部屋は、
リセノの動画チームがつくったものを使いました。
こちら動画としても解説されていて、とても
分かりやすいので、ぜひ。
では、また来月に。