
信頼と楽しさの共存
2022年 10月31日 カテゴリー:リセノ

こんにちは。やまもとです。
16期最初の投稿ということで、今回のブログでは、
リセノが今期に目指す指針「信頼と楽しさの共存」
という思考について、書き記しておこうと思います。
この内容は「全社共有会」という年1回開催している
社内向けの研修で使用した資料からの抜粋です。
実際の資料は約170ページ(!)+1.5時間解説の
経験の浅い社内メンバーにも理解しやすくした詳細
解説版になるのですが、そちらは社内用のため
今回は要点のみを書き記していきます。
リセノのコンテクストは
「6つの要素」から成り立ちます。
リセノでは、
「インテリアの楽しさを、もっとたくさんの人に。」
というブランド指針を掲げています。
インテリアの楽しさという定義については、
以下にて詳しく説明しています。
ブランドコンセプトの定義アップデート
リセノが目指すのは、売上100億円でもなければ、
業界シェア率でも、IPOでもありません。
インテリア後進国である日本において、もっとたく
さんの人たちにインテリアを楽しんでもらい、豊か
な暮らしを実現してもらいたい。
という僕自身の初期衝動から紐づいています。
インテリアを「モノ好きのマニア」「イノベーター」
寄りのものではなく、より一般の多くの人が楽しめる
コトに変化させ、社会の暮らしを豊かにするために
事業活動を行おうというものです。
そのような目標をもって活動をする中で、ブランド
としても認知度を高め、会社も大きくすることで、
社会に影響を与えるまでの大きさを目指そうという
のが本質です。
そのような未来を目指すために活動しているので、
全社会議の170ページ資料においても、売上数値が
出てくるのは、最後の1ページだけです。
全社会議にて話す半分以上は、実際の戦略ではなく
目指すべき方向性、いわゆるコンテクストを浸透
させ、社内共通認識にするための話です。
自分たちが情熱を持って取り組め、経済的原動力に
もなり、世界一にもなれる。
一連のコンテクストを積み上げて形成されるリセノ
のやるべき活動と強みと方向を表したのが、以下の図です。
ちなみにコンテクストは、文脈という意味ですが、
「やるべきこと」「得意なこと」「武器」などと
要約してもらうと、イメージしやすいかもしれません。
1つずつひも解いていきます。
キーワードは「信頼と楽しさの共存」です。
世界観
2019年から提唱する「ナチュラルヴィンテージ」
スタイリングは、社内メンバーのアイディアと共感
を基に、自らの手で1つずつ作り上げてきました。
定義当初は、ぼやっと、もやっと、答えの見えそうで
見えないものでしたが、僕の理論とメンバーの暮らし
を掛け合わせることで、3年かけて形が出来てきました。
メンバーが実際の暮らしの中でヴィジュアライズして
くれたこともあり、多くのお客様にご賛同いただける
インテリアスタイルに成長しはじめています。
#ナチュラルヴィンテージ
「シンプルでナチュラルな内装をベースに、
トーンを抑えた統一感のある家具を配し、
ヴィンテージ感のあるアクセントアイテムをミックスすることで、
落ち着いた印象を与えるインテリアスタイリング」
という、ごくシンプルな言葉で定義されるこのスタイ
リングは、リセノが発信する「視覚的な世界観」です。
SNS全盛時代において、目で見て共有できる世界観
というのは、とても伝播性が良いものです。
メンバーみんなで、数年かけて大切に作り上げてきた
「ナチュラルヴィンテージ」の世界観をさらに拡張
し、提案していくこと。
共感して、参加したくなるような世界観を作りあげること。
この活動がお客様からの信頼を継続し、興味を惹き
続け、期待に応え続けるための重要な一手となると
考えています。
16期おいては、メディア活動の強化とともに、
書籍も出版しますので、世界観の表現は、さらに
強い力となってくれるはずです。
品質
2つ目のコンテクストは「品質」です。
特に看板商品においての品質は、=「ブランドの信頼」です。
看板商品が信頼に結び付く様を、ルイ・ヴィトンの
例を参照して、紐解いていきましょう。
ルイ・ヴィトンは、1854年の設立当初、軽さと品質
を売りにした旅行用トランクケース専門店でした。
この製品について、品質の良し悪しに詳しい顧客
(イノベーター)は、この素晴らしい商品を出す
ブランドを褒め称え、世の中のマジョリティ層に
広がるきっかけになります。
看板商品の品質がイノベーターの支持を集めたこと
で、マジョリティ層からの信頼を得るきっかけとなり
強いブランドに成長していったわけです。
つまりは「看板製品」の品質・イメージが、ブランド
全体のイメージに強い影響を及ぼすという好例です。
リセノに置き換えてみると、看板商品=オリジナル家具です。
オリジナル家具において、お客様の期待を超える品
質を提供することにより、お客様に安心できる品質
を提供するブランドと認識いただくことが、ブランド
全体の強さにつながると考えています。
その点において、品質の向上は非常に重要な
信頼の礎だと認識しています。
16期においては、15期よりもさらに積極的に品質を
高める活動を進めていきます。
サポート
リセノは、通常の家具・インテリアブランドと比べて
多面的に、お客様の成功をサポートしています。
ここまで多面的にお客様に向けてのサポートを充実
させているインテリア企業はなかなかありません。
その根底思想には、カスタマーサクセス思想があり、
「モノ売り切りモデル」の事業でありながら、
「リテンションモデル」を求める思いがあります。
カスタマーサクセス
売ることが目的ではなく「買った後のお客様の成功」
を重視するサポートを充実させているのも、信頼と
楽しさを生み出すためのリセノのコンテクストをつ
なぐ重要な要素と考えています。
16期おいては、各サポートをさらに強化するために
社内連携をよりスムーズにする取り組みを行います。
また、店舗DXも含めたサポートのさらなる拡張も
ありますので、非常に楽しみです。
適時性
適切な時期に、適切なインテリアを手にすることで、
インテリア好きの心は、満たされます。
これは僕たち自身がインテリア好きで構成された
コミュニティですので、誰よりも認識しています。
インテリアを楽しむきっかけを提案し続けることで、
お客様によりインテリアを楽しんでもらえるお店で
あることは、重要なコンテクストのひとつです。
僕はもともとライフスタイルブランド出身なので、
現状のリセノが、アパレルやライフスタイルブランド
と比べて、適時性の仕掛けが非常に拙いのを認識
しています。
ただ、その分大きな可能性を秘めているのでは、と
思っていますので、16期には力を入れていこうと
思います。
この一手は、同時にナチュラルヴィンテージの世界観
の拡張にもつながります。
メディア
現代は、モノと情報があふれていて、自分に必要な
モノが分かりづらい時代だと思います。
ほんの10年前くらいまでは、情報を取得する方法が
ない為に、人づてに教え請うたり、知り得る限りある
情報の中から選ぶのが当たり前でした。
現代はその逆で、情報が溢れかえっている為、情報
の真偽を確かめたり、自分にあったものを見つけ出す
スキルが必要な時代です。
そのような時代の変遷の中で、ブランドが担う役割は
「モノの良さを提案する時代」から
「モノによる暮らしの変化や、不の解消」、さらには
「楽しい暮らしのお手本や共感」までをモノと合わせ
て編集し、提案する時代になっています。
モノだけではなくコトの提案が必要で、コトだけでは
差異が分かりづらいため、コトの真偽やフィット感を
提案するために「編集」までを付加しなくてはなりません。
そこで重要になってくるのが、自分たちの特徴や個性
に共感してもらえるような「コミュニティ」として
の「自社メディア」です。
「この人たちの言うことや、考えることを支持している」
という状態を作れないと、その他にあふれる有象無象
の情報と、一緒くたにされてしまいます。
ですから、僕たちの重要な活動のコンテクストとして
「インテリアの基礎や、楽しみ方」をひも解き、
製品・商品がもたらす「生活の不の改善」をひも解き、
お客様に提供することは「情報価値」として、とても
価値が高いと考えています。
僕たちのオウンドメディア活動は、2014年からはじ
めていますので、もうすぐ10年です。
これだけ長い間、オウンドメディアを続けられる
企業は、とても少ないと思います。
(だいたい途中でやめちゃったり、止まります)
10年続けてきたカルチャーは確実に社内に浸透して
いて、ようやくメディア企業化の土台が出来てきました。
前述のとおり、時代とのフィット感も感じています
ので、16期はさらに飛躍的にメディアが活躍する
予感がしています。
組織づくり
ブランドとは、それ自体には本来人格や意思はなく、
「人」が形づくるものです。
例えば絵描きのようなアーティストであれば、自らの
意思=表現のすべてですから、その人の思想や技術に
大きく影響を受けます。
その点において、ブランドとは、人が集まり、協力
して、ひとつの意思を表現するものです。
ですから「ひとつの意思」のぶれをできるかぎり減ら
し、統一されたものとして表現するために、参加する
メンバーの気持ちを合わせ、健やかに協力できる様に
することが大切だと、僕は考えています。
ですから、うちに向けた組織づくりは、非常に重要な
コンテクストのひとつです。
お客様に価値を提供し続けるために、ブランドを運
営する会社には、常に成長の機会があり、雇用喪失
の危険性が少なく、就労環境も良く、給与も成長を
見込める「安全性」が重要だと考えています。
16期は、人事制度のリニューアルや、研修フェーズ
の変更など、さまざまなチャレンジを行い、企業と
しても成熟に向かいたいと考えています。
6つのコンテクストが相互に関連しあい
「信頼」と「楽しさ」の共存を生み出す。
リセノの6つのコンテクストを、簡単にひも解きました。
これらの6つのコンテクストは、単体では成り立たず
互いに作用することで、より大きな効果をもたらす
と思います。
- 「ナチュラルヴィンテージの世界観」のファンを増やし、
- 「製品のクオリティと提案」にて信頼とブランディングの根幹を作り、
- 「ユーザーの成功を助けるサポート」を様々な観点から行い、
- 「商品の適時性」を上げて、最適なタイミングで最適なものを提案し、
- 「メディアでひも解く」ことで、インテリアの楽しみを広げて、
- 「その活動を長く続ける」ことが出来る組織体制を築く
お客様の成功に貢献し続けるインテリアブランドへ
成長するために。
それぞれの活動が、より太く、強くなることで、
「信頼と楽しさの共存」を感じさせるブランドへ
成長できるのだと思います。
真摯にチャレンジし続けることによって、イメージ
するブレイクスルーが訪れるのを信じています。
今期も1年頑張っていこうと思います。