センスのいらないインテリア【スタイリング編】 いよいよリリースしていきます。
2024年 05月28日 カテゴリー:リセノ
こんにちは。やまもとです。
今月のブログは以前からも書いています「センスの
いらないインテリア」のスタイリング編について。
いよいよ順次リリースをできるまでに準備が整って
きましたので、そのあたりの想いを書いていこうと
思います。
インテリアを楽しみ続けるために
Flavorという会社は
「インテリアの楽しさを、もっとたくさんの人に。」
というミッションを掲げています。
リセノの「ミッション・ビジョン・バリュー」
僕自身が若いころに初めて一人暮らしをしたときに
部屋づくりに夢中になっていた経験から、
「インテリアはめちゃ楽しいけど、日本にはそれを
知っている人がすくないかも。」
と思ったのが、ミッションにつながる動機です。
大学を出てライフスタイルショップで5年働き、Flavor
を立ち上げて17年経ったので、インテリア業界で計22年。
取り扱う商品や価格帯は、自身や事業の成長に伴って
少しずつ変化してきましたが「インテリアの楽しさを
伝える」ということに対する想いは、今も変わらずに
軸としてあります。
そんな僕が、世の中にインテリアの楽しさを広げる
ためにたどり着いたのが
「インテリアのセオリー化」
という手法です。
世の中には美しい家や部屋を紹介するメディアはたく
さんあるけれど、インテリアの基本を教えてくれる
メディアで確立されたものはありません。
ですから、僕たちがインテリアの基本を研究し、それ
を世の中に伝えていくということに、強い可能性を感
じたのです。
この「インテリアのセオリー化」の活動は、2020年
よりスタートし、Youtube動画やオウンドメディアで
の発表を経て、2023年には書籍化も果たしました。
この書籍もたいへん好評をいただき、5度の増刷を
重ねており、また海外翻訳版も出版されています。
この様に、僕が思い描いたミッションは、着実に実を
結びだしており、このプロジェクトは着実に成長し続
けています。
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そして今回、新たなアプローチとして、この書籍の
続編ともいえる「スタイリング編」をリリースします。
前著の「センスのいらないインテリア」は、基本的に
「家具の選び方や、配置」という部分に重きを置いて
紐解きました。
ソファー、ダイニング、ベッド、照明などのお部屋の
存在感の大きなものをまずはしっかりと整えることで
お部屋の印象は大きく変わるからです。
ただ、家具を上手に整えた後にも、インテリアの楽し
さは、広がり続けます。
それは、ソファーに置くクッションだったり、壁に
飾るアートであったり、オブジェや花器であったり、
夏に敷くラグだったりと、つまりはお部屋を彩るアイ
テムたちです。
家具は一度買ってしまうと買い替えが起こりづらい
アイテムなので、変化させるのは引っ越しや模様替え
というタイミングになってしまいます。
でも、引っ越しや模様替えはしょっちゅうできない
ですよね。
だからこそ、インテリアのスタイリングを変化させる
ことが、お部屋づくりをずっと楽しみ続けるコツです。
ただ、クッションやアート、ディスプレイアイテム
などの小物選びは、これまた
「選び、組み合わせ、飾る」
のが難しく、その基本ルールもありませんので、
インテリア初心者にはハードルが高く、成功しづら
いのが現状です。
それをセオリー化するのが「スタイリング編」という
わけです。
インテリアスタイリングの定義
さて、そんな想いをもってスタートするスタイリング
のセオリー化ですが、そもそも「インテリアスタイリ
ング」というものについて定義しておきましょう。
僕たちの中では、インテリアスタイリングとは
- アイテムセレクト
- 空間への配置バランス
- 装飾・ディスプレイ
の3つが基本要素だと考えています。
1.のアイテム選びは「何をお部屋に取り入れるか」で
スタイリングの起点となる共通要素です。
一方、2. の空間への配置バランス と、3. の装飾・デ
ィスプレイは、それぞれ性質が異なります。
スタイリングと聞くと、なんとなく=装飾やディスプ
レイを思い浮かべる方もいらっしゃるのではないでし
ょうか。
「スタイリング = おしゃれに小物を飾る」
のようなイメージです。
これは半分合っていて、半分間違いです。
なぜかというと、
「スタイリング = 空間にバランスよく配置する」
という「飾る」ではなく「配置」という性質もある
からです。
例えば、下の画像を見てみましょう。
空間にバランスよく配置する
「素敵なお部屋で、素敵なインテリアスタイリング」
だということは、感覚的に感じていただけることでしょう。
ただ、要素を紐解くと「飾る」ということも当然
行われていますが、それと同時に、お部屋の空間バ
ランスを取るために、全体的にお部屋全体を活用し
ながら、上手に配置されているのが分かります。
- 適切なサイズのテーブルとチェア
- 部屋の角の緊張感をやわらげるフロアライト
- 使いやすいレイアウト
- 日差しを美しく調整するブラインド
などなど「飾る」ということ以外にも、適切なアイテ
ム、適切なサイズ、適切な色味、適切な場所に置く
ことで、美しいお部屋の土台を作っていることにも
気付かされます。
ですから、
「スタイリング = 適切なアイテム選び」
「スタイリング = 空間にバランスよく配置する」
「スタイリング = おしゃれに小物を飾る」
という3つの要素をうまく整えることを、総じて
「スタイリング」と呼ぶのが最適なのです。
おしゃれに小物を飾る
この3つの要素を「インテリアスタイリング」と呼び、
これについてのセオリー化を発表していきます。
「ベーススタイリング」と「ポイントスタイリング」
さて、インテリアスタイリングの定義が
- アイテムセレクト
- 空間への配置バランス
- 装飾・ディスプレイ
で、3つが揃うことで、美しいインテリアスタイリング
を実現できることをご理解いただけましたでしょうか。
特に、2と3の違いは理解すると「なるほど。」と思わ
れる方も多いでしょうが、スタイリングという言葉
だけでは伝えづらいものです。
ですから、これらのインテリアスタイリングの定義を
毎回新たに説明するのは、なかなかに大変です。
ですから、この定義についてわかりやすいように、
独自に2つのワードを作りました。
それが
- ベーススタイリング
- ポイントスタイリング
です。
ベーススタイリング(空間の配置バランス)
ベーススタイリングは、家具を中心としたお部屋の
土台となる部分のスタイリングです。
配置バランスを適切に行うことで、お部屋の印象を
良くします。
ベーススタイリングがうまくできていることで、
ポイントスタイリングがより良くなります。
ポイントスタイリング(装飾・ディスプレイ)
ポイントスタイリングは、お部屋の装飾の部分です。
ベースが整ったお部屋に複雑性を与えて、見応えの
あるお部屋に仕上げていきます。
その際には、リセノが「アクセントアイテム」と
呼んでいるアイテムたちをセオリーに沿って、お部
屋に散りばめていきます。
このようにポイントスタイリングを行うことで、お
部屋はより魅力を増し、自分で作り上げた、自分だけ
の空間に仕上げることができます。
ちなみに、ベーススタイリング・ポイントスタイリン
グという言葉は、メイク用語に着想を得て、名付けま
した。
女性メンバーにスタイリングの種類について、呼び方
を相談してみたところ
「それって、女性のメイクの話と近いですね。」
「ベースメイクをして、その後ポイントメイクで
仕上げるんです。」
ということを教えてもらいました。
「なるほど! その言葉は女性なら誰でも知っている
し、ベースとポイントの概念は想起しやすいんだね!」
ということで、採用させてもらいました。
センスのいらないインテリア【スタイリング編】
さて、そんなわけで「センスのいらないインテリア
スタイリング編」をいよいよ6月上旬より順次発表
していきます。
ここでは、全体的な構成を書き記しておきましょう。
全4章構成です。
1章. スタイリングをはじめる前に
- インテリアの楽しさは、3つの欲求の充足
- スタイリングは、理想を知ることから始める
- ベーススタイリングと、ポイントスタイリングについて知る
2章. ベーススタイリングのセオリー
- 美しいレイアウトの基礎知識
- サイズ選びの基礎知識
- 大きなインテリアは、ベーシックなデザインを選ぶ
- 見せたくないものをしっかり隠す
- 配色は、トーンを合わせる
- 「円形」で 空間を和らげる
- 照明はとにかく大事
- ラグの効果
3章. ポイントスタイリングのセオリー
- 空間の「配置バランス」を理解し、整える
- 「色の組み合わせ」で、調和と彩りを共存させる
- インテリア選びは「レピテーション」を意識する
- 「アクセントアイテム」で趣きをプラスする
- 深みを生み出す「コントラスト」を取り入れる
- 「ディスプレイ」の基本を知る
- 愛着のあるものを入れて「パーソナライズ」する
4章. スタイリング実例
- リセノスタッフの自宅のスタイリングを見ていきましょう。
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このような全体構成をイメージしています。
全体をできるかぎりシンプルにして、誰でも実践
してみたくなるように完成させる予定です。
また、ここでは、どのようなスタイリングセオリー
を発表していくのかをよりイメージしていただける
様に、その中の1つをご紹介します。
ベーススタイリングのセオリー 6の「円形をお部屋に
取り入れて、空間の印象をやわらげる。」を簡単に
取り上げてみます。
「円形」をお部屋に取り入れて、空間の印象をやわらげる。
住宅というのは、面積効率を考えて多くの設備が
四角形をしています。
これは円形や楕円形などの曲線を描くものよりも、
面積効率が良く、小さなスペースを最大限活かせる
ということと、製作自体がしやすいという事の両面
からメリットがあるからです。
ただ、四角形というのは必ず「角」があります。
角はとがった形状をしていますから、どうしても
心理的に緊張感を感じやすくなります。
そこで、お部屋に意識して「円形」を取り入れる
ことで、柔らかな印象を与えると素敵で、落ち着く
空間になりやすいですよというセオリーです。
セオリー1:「円形」の家具・インテリアを取り入れる
例えば、ダイニングテーブル。
四角形のテーブルと比較すると、曲線のある円形の
テーブルのほうが柔らかさを感じのがお分かりいた
だけると思います。
ここではafterにはテーブル上に円形のガラス花器を
置くことで柔らかさのバランスを与えているのも、
柔らかな印象を与えるひとつのアイデアです。
ここでは1つの例だけをご紹介しますが、本編では
30以上の実例画像とともにご紹介を予定しています。
セオリー2:家具の横に「円形」を置く
また、大きな家具自体を「円形」にできない場合は
どうでしょう。
収納家具などは、四角形で収納効率を最大化していま
すので、円形のものは少ないでしょう。
このような場合は、横に円形を置きます。
そうすることで、四角形の角ばった印象をやわらげる
ことができます。
合わせて、円形の時計も壁に配置することで、さらに
やわらかさを表現し、全体的な緊張感をやわらげる
ことができます。
セオリー3:お部屋の角に「円形」を配する
また、お部屋に存在する角(かど)は、家具や住宅
設備だけではありません。
お部屋自体も、そのほとんどが四角形ですから、
必然的に壁には「角」ができてしまいます。
この部屋の角に対しても、円形のアプローチがとても
有効です。
気になる場所に、円形の要素をもつチェアや照明を
配置してみましょう。
寂しく、際立った部屋の「角」がうまく隠されて、
円形のやわらかさを感じることができるでしょう。
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と、こんな具合です。
このように「四角形」「円形」という形状に着目し、
それを効果的にスタイリングに取り入れることにより
お部屋の印象はがらりと良いものになるのです。
- アイテム選びを意識して
- 必然性をもって配置する
この簡単なセオリーですが、これがコロンブスの卵で
あり、シンプルなものが一番効きます。
インテリアスタイリングの楽しさは、ユニークで、
奥深いですね。
ポイントスタイリング サマリー
さて、そんな具合に簡単に例をご紹介したインテリア
のスタイリングセオリーですが、最も重きを置いて展
開していくのは「ポイントスタイリング」です。
ベーススタイリングは、前著でも解説した箇所があり
ますが、ポイントスタイリングは完全初出しのものば
かりです。
7つのコンテンツからなりますが、ここではイメージ
図だけを簡単に載せておきます。
ここでは詳しい紐解きは控えますが、順次リリース
いたしますので、ぜひ楽しみにお待ちいただければと
思います。
リリースと、メディアミックス
さて、最後にリリースとメディアミックス計画につ
いて書き記して締めようと思います。
セオリーは、オウンドメディアで発表 → 動画化 →
書籍化 という流れをとろうと考えています。
オウンドメディアにてリリース(2~3Wに1回)
↓
Youtubeにて動画リリース(1か月に1回)
↓
書籍化にてリリース(来春頃目標)
基本は、オウンドメディアで、ブログ形式にて画像と
テキストにてセオリーを解説していきます。
その中には、上記でセオリーを紹介したようなものを
とても多くの事例とともに、ビジュアルでも納得度の
高いセオリーとしてご紹介していきます。
また、動画化においては、セオリーを社内のプロが
案内人として出演し、こまやかにわかりやすく説明
していきます。
最後に書籍化です。
これは以前にも書きましたが、自社出版として、
リセノでのみ購入できるような形でリリースする
予定です。
家具ブランドはよくカタログを自社で出版すると
思いますが、いわゆるそれと同じ出版形式です。
出来るだけ自分たちが伝えたい内容をふんだんに詰め
こみ、納得のいく装丁に仕上げ、より多くの人たちに
届くようにするためには、自社出版が良いとの判断です。
金額がいくらになるかは作ってみないと分からない
ところですが、とても安価で作れた場合には無料で
配布するのも良いかなと考えています。
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というわけで、センスのいらないインテリア【スタイ
リング編】のリリースに際しての想いを書き記して
きました。
これがリリースされ、体系化された知識として少しず
つでも世の中に浸透していくことで、インテリアを楽
しむ人たちは確実に増えていくと信じています。
いまリセノのメンバーが力を合わせて作り上げている
インテリアの基本セオリーが、いつか大きな花となり
世の中の人々の暮らしがより良くなる様に。
大変な毎日を心身ともに癒してくれる力になるように。
一歩一歩がんばって作っていこうと思います。
それではまた来月に。