やまもと

「商品・セオリー・表現」の三位一体戦略

2023年 10月31日カテゴリー：リセノ

こんにちは。やまもとです。

今月のブログは、会社の17期最初の投稿ということも
あり、1年を通して大きな目標として掲げているスロ
ーガンについて、書いていこうと思います。

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今期は、先日の以下のエントリーでも触れましたが

ナチュラルヴィンテージ：フェーズ3

僕たちの提唱する「ナチュラルヴィンテージ」を
中央に置いた戦略を計画しています。

上記のエントリーで書いた内容をベースとしながら、
もう少し全体を整理し、活動に連動性を持たせて、
会社全体の目標として掲げました。

今期の戦略の特徴的なテーマは「三位一体戦略」と、
「ナチュラルヴィンテージの深化と拡張」です。

「商品・セオリー・表現」の三位一体戦略

今期、特に意識しているのは

「製品（商品）」
「セオリー」
「表現」

の3つの要素を、三位一体として展開することです。

一般的な企業は

「製品（商品）」に全力注力するか、
「製品（商品）×表現」で展開するか

が多いです。

つまりは、

1.「良い製品を作ることで、売上を伸ばす」

2.「良い製品を作り、その良さを表現することで、売上を伸ばす」

のどちらかです。

1.の場合の「良い製品」とは、デザインの美しさで
他社よりも選ばれる良い製品もあれば、質の良い製品
もあれば、価格が良い製品もあるといった感じです。

製品自体のもつ強みにおいて他社よりも良いものを
提供する「最高」を目指す戦いです。

1.はかつての「良いものを作れば、売れる」という
モノづくり大国の日本的な発想を感じます。

最近はそんな企業は少なくなったかと思いきや、
その実、まだまだ多い印象です。特に価格ですね。

最高を目指す戦いは、大手企業との真っ向勝負になる
ので、リスクのあるパワーゲームを覚悟しなくては
なりません。

2.の場合は、1.よりももう少し複雑で、製品の良さを
作り、その魅力を伝える活動までもを一貫して行う
ことで、他社製品に打ち勝つという方法です。
近年のD2Cなどは、これですね。

「モノよりもコト」という側面まで踏み込んだ、
現代的な戦略です。

モノが十分に溢れ、「安かろう、悪かろう」が無く
なり、質も量も豊かになり、他社との差別化が難し
くなった現代では、2.の戦略によって、少しでも優位
性を勝ち取ろうとするのは良い戦略だと思います。

パワーゲームで勝てる大企業以外は、1の戦略では難
しくなり、2のような活動により売上を上げたいと考
えていると思います。

-----

ただ、僕たちの今期の活動は1.でも2.でもありません。

僕たちの戦略は、

3.「良い製品を作り、誰でも使えるように紐解き、魅力的に表現することで、売上を伸ばす」

という「三位一体戦略」です。

「誰でも使えるように紐解き」という視点が入って
いることがポイントです。

この「誰でも」という視点は、インテリア業界では
実は、主流派ではありません。

というのも、インテリアは家具や雑貨単品ではなく、
お部屋全体でのインテリアアイテムの組み合わせに
よって成り立つという特性があります。

ですから、製品単品がいかに魅力的であっても、うま
く組み合わせないと、バラバラとした印象になって
しまいます。

それでは、美しいお部屋にはなりません。

ただ、その組み合わせ方や、モノの選び方について、
広く知れ渡ったり、一般ルール化されているかとい
うと、これまたまったくされていません。

一般的に知れ渡っているのは、上級者のお部屋は

「感覚」「センス」

が大事である...... というようなイメージです。

美しい理由を説明されない（言語化できない）こと
が、往々にしてあるのです。

この「感覚、センス」という一見便利な言葉は、実は
とても厄介者で、つかみどころのない「才能」みたい
な意味合いを含みます。

自信のないインテリア初心者であったり、時間をかけ
てインテリアを学ぶ時間や興味のない様なインテリア
初心者が、インテリアを楽しめず、諦めてしまう原因
になっています。

ですから、今期の僕たちの戦略には、初心者を排さず
に、製品や商品をインテリアに上手に取り入れる為の
セレクト・スタイリングのセオリー化という活動が
入っています。

「誰でも使えるように紐解き」というセオリー部分
をしっかりと活動に入れ込むことで、感覚やセンス
ではなく、きちんとした理論としてインテリアを捉え
ることができます。

そうすることで、初心者をはじめとしたすべての人が
感覚やセンスに頼らずとも、上級者のような美しい
インテリアを作れるようになります。

僕たちのビジョンは、インテリア好きに最上級の製品
を提供することではなく、インテリアに興味のない人
にも、インテリアの楽しさを届けようというものです。

ですから、製品だけでも、表現だけでもダメなのです。

そして、この想いと活動こそが、僕たちが存在する
意味であり、また、世界でも稀有なブランドとして
生み出せる価値だと考えています。

-----

今回の説明は、三位一体戦略の一面を紐解いています
が、この戦略には、ほかにもトレードオフを誘引する
ような側面も入れています。

企業秘密にはなるのでそのあたりは割愛しますが、
今期のリセノは、さらに魅力的なブランドに成長
するはずですので、ご期待いただきたいと思います。

ナチュラルヴィンテージの深化と拡張

そして、三位一体戦略のベースとなるのは、僕たち
が2020年より提唱している

　・ナチュラルヴィンテージ
　・センスのいらないインテリア

です。

この2つにおいて

　・ナチュラルヴィンテージ　　　→　深化と拡張
　・センスのいらないインテリア　→　セレクトとスタイリング編のリリース

ということを行っていきます。

重要な戦略のため、こちらも詳細は割愛しますが、
ほんの触りだけ特別に書いておきます。

例えば、無印良品さんのようなシンプルなお部屋が
あるとします。

出典：https://www.muji.com/

要素をそぎ落とした禅の精神的な、ミニマリスト的な
お部屋作りで、これはこれで素敵です。

ただ、僕たちはこの先にお部屋を作り上げていく
「構成の楽しさ」というのが、インテリアの楽しさ
のひとつだと考えています。

ブランドコンセプトの定義アップデート

ですから、もう少し要素を入れていって、お部屋作り
を楽しんでほしいのです。
（そして、実生活ではもっとモノが増えますしね）

ですので、目指すのは、下の画像のようなお部屋です。

合成イメージ

無印良品さんのお部屋に「ナチュラルヴィンテージ」
で定義するアクセントアイテムを足していったのが
このお部屋です。

そして、合成したアイテム選びとスタイリングには
「センスのいらないインテリア（セレクト・スタイ
リング編）」のセオリーを利用しています。
※新たなセオリーは、今期に順次リリース予定です

ビフォーアフターとしてご覧いただければお分かり
いただけるかと思いますが、無印良品さんのような
シンプルな内装と家具がベースであっても、スタイ
リングを上手に行うことで、一気に上級者のような
ミックスインテリアを作り上げることができます。

これが僕たちが今期に取り組んでいく戦略の端的な効果です。

また、

「プロがやれば、これくらいのお部屋はできるよね。」
「初心者には、ムリムリ。」

と思われるかもしれません。

ですが、そこで大きく違うポイントは、このスタイ
リングが、インテリア初心者であっても実現できる
というところです。

これが三位一体戦略で書いた「セオリー」にあたる
部分なのです。

社内説明会資料の一部抜粋

そして、このセオリーが、商品や表現と互いに影響
を与え合いながら、より分かりやすく、より実現し
やすく、より美しくということにつながります。

いままで会社メンバーでひとつひとつ作り上げてきた

　・ナチュラルヴィンテージ
　・センスのいらないインテリア

をベースにして、より深化と拡張を求めるのが、
今期の戦略のひとつなのです。

17年目のリセノにご期待ください。

というわけで、17期目最初のエントリーとなった
今回の記事では、1年間の戦略のほんの外殻を取り
上げてみました。

社内では1年に1回の全社ミーティングを行い、この
戦略について、丁寧にスタッフたちに説明しました。

社内は3年以上をかけて作り上げてきたナチュラルヴ
ィンテージを、またスクラップ＆ビルドするという
事で、ざわざわと不安と期待が入り混じったような
状態です。

ただ、ナチュラルヴィンテージを作りたいと僕が言い
始めた頃にも、社内はまったく同じ様相でした。

1年の活動を通して、今回のエントリーがカタチに
なっていき、多くの人に伝播していくのが、とても
楽しみです。

今期も1年、たくさんの人たちの協力を得ながら、
まだ見たこともないようなブランドに成長していけ
たらと思います。

そして、その先には、日々懸命に過ごしている人たち
が、少しでも楽しみ、安らぎ、ほっとした毎日を送
れるように手助けできればと思います。

では、また来月に。

書いた人

やまもと(143）

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