自分のために、全力で仕事を楽しもう。
2021年 02月18日 カテゴリー:考えてること
こんにちは。やまもとです。
このブログを読んでいただいているみなさんは、
仕事を楽しんでますか?
今月のブログは、若い人から中堅の人まで、仕事と
自分の関係に悩まれている方へ向けたメッセージです。
好きじゃないことを頑張り続けられない僕
何を隠そう、僕はとても意思が弱いです。
「よし、やろう!」と決めても、ちょっとしんどい
ことがあると「まぁ、ちょっと、もういいか」と
辞めてしまいがちです。
サウナで我慢できるのは1分くらい。
熱めのお風呂も、3分ほどでだいたい湯船に腰かけて
しまうので、常にぬるま湯です。
ジムも入会しては1回行ってやめるというのを、3回
ほど繰り返して、いまはまったく行っていません。
自分的には、小学生の頃に野球をやっていて、その
時代ならではの「練習中は、水を飲ましてもらえな
い」という反動から来る「我慢ぎらい」じゃないかと
勝手に責任転嫁しています。
この辺の思考回路も、まさに我がままで、我慢が
苦手そうな感じです。
まぁ何はともあれ、ひと一倍、我慢の苦手な性格で
あるのは間違いありません。
また、嫌いとまではいかないような事柄でも、反復
練習的なものも苦手で、一流の職人さんのように
「同じものを作り続ける」事は、最も苦手な分野です。
とにもかくにも、我慢が弱く、忍耐がなく、それこそ
が僕の性格だと自分でよくわかっています。
好きなことは、我慢がいらない
そんな僕ですが、もっとも長く続けられているのが
今の仕事です。14年やっています。
僕の仕事は「IT」と「インテリア」です。
この2つの分野の能力を高め続けてきた14年間で、
今でも両方の分野にまつわる仕事が大好きで、
寝る間を惜しんで、この仕事 = 趣味に没頭して、
楽しんでいるわけです。
「楽しんでいる」というと、一見ふわふわとしている
様にも聞こえますし、仕事のなかで楽しいことだけを
やってるんだろう なんて言われそうですが、割と
そんなことなく、しんどいことや、面倒なことも
いまだに現場バリバリでやっています。
その現場バリバリでやり続けてきたからおかげで、
身に着けてきた「手に職」なスキルがあります。
代表的なのは、以下の2つと考えています。
- ITの構築能力
- 情報の整理整頓とアウトプット能力
1つ目は、わかりやすい手に職で、
2つ目は、ちょっとわかりづらい手に職です。
1. ITの構築能力
とってもわかりやすく言うと、Webサイトをゼロから
作る能力です。
- html/cssの言語を書ける。
- Adobeソフトでデザインが出来る。
- MovableTypeの言語を書ける。
- サーバー周りの管理が出来る。
- Webディレクションが出来る。
- ECの構築周り全般の知識がある。
いわゆるPHPとかデータベース系のバックエンドの
能力はまったくと言っていいほど無く、フロントエン
ド系の能力は、すべて15年くらいほぼ休まずやって
来ています。
特にECの構築周りの知識は、実際に自分ですべて
やってきたので、外部サービスの選択から実装も
様々に経験してきたし、かなり詳しいと思います。
逆に言うと、IT周りの知識をフロント/バック含めて
いろんなことを広く知識があるというよりも、ECを
自分で始めて、運用して、スケールさせる知識さえ
あれば、プロとして十分に食っていけるということ
です。
リセノはディレクション、サーバー周りの設定、
(初期の)デザイン、html/cssでの構築、カート
システム実装などをすべて自ら実装し、サービスを
世に出しました。
その後、MT3時代からMovableTypeに実装変更し、
4.5.6とバージョンアップやプラグイン管理もやって
いますし、テンプレートもすべてコードを自ら書き
続けて、いまや数千ページを持つ大きなサイトへと
成長させました。
2. 情報の整理整頓とアウトプット能力
2つ目の「手に職」的な能力は、これです。
情報をまとめて、整理整頓して、誰にでも分かりやす
い形でアウトプットしたり、時には別の価値として
「見立て」て、アウトプットする能力です。
この能力は、家具デザインの際に最大公約数を
探すようなときにも役立ちますし、それをお客様や
社内メンバーに伝えるのにも役立ちますし、ITの
構築にも役立ったりする応用の効く能力です。
ちなみに実生活にも役立ちます。
とても分かりやすくいうと、例えば、大切な人に
プレゼントをしたいとしましょう。
その際には
- 何を贈るか
- いつ渡すか
- どこで渡すか
- どういう演出で渡すか
- それによってどういう気持ちを与えるか
などなど、プレゼントを渡すのにもさまざまな
検討要件があり、それによって相手に与える成果を
2倍にも3倍にも出来るでしょうし、逆に言うと半分
にも0にも出来てしまうわけです。
プレゼントを贈るのが得意な人も、苦手な人もいらっ
しゃるでしょうが、基本的には、贈る相手の好みが
ある程度分かっている状態でも、意外と難しい
「プレゼントを贈る」という行為です。
相手が喜びそうな「情報を集めて、整理整頓」して、
それを、演出などを考えて「アウトプット」する能力
というのは、一見能力値としては表現しづらいのです
が、同じ「モノ」をリリースする時には、実は最も
大切な能力とも言えます。
どんな質の良い製品でも「伝えないと売れない」の
が、モノが飽和した現代の消費なので、この能力は
必要不可欠な「手に職」の能力だと思います。
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ほかにも家具や雑貨のデザインをしたり、文章を書い
たり、プロデュース、ディレクション、マネジメント
などなど、まぁいろいろと身についた能力はたくさん
あるのですが、とにもかくにも「IT」「インテリア」
を楽しく毎日やり続けて、能力を手にしたのです。
独立した時の28歳当時は「IT」も「インテリア」も
どこにでもいるような平均的な能力......よりも
ずっと低いレベルでした。
ただ、好きなことを楽しみながら、毎日頑張ったら
自然と周りに同じ能力を持つ人はいなかった。
そんな感じです。
サイボウズの青野さんも著書の中で書かれている
内容を参照して書くと、
「IT」の能力が100人に1人程度の能力。
「インテリア」の能力が100人に1人程度の能力。
2つの特徴的な能力を掛け合わせると、1万人に1人
の能力になるという感じです。
では「我慢のできない僕」が、こんなにも特徴的な
能力を手にするまで研鑽を重ね続けられたのか。
これこそが、今日の本題です。
仕事じゃなく「私事(しごと)」
仕事って「事(こと)」に「仕(つか)える」で、
なんだか「やるべきことに、奉仕する」みたいな
印象じゃないですか?
自分のプライベートの楽しい時間を削って、
我慢して、会社に一定時間を割く......みたいな。
世の中にも「やりたい仕事じゃないけど、生活の為」
という感じで仕事をしている人ってたくさんいると
思います。
というか、大半がそうかもしれないですね。
もちろん各々事情がありますから、そういう人を
否定する気はまったくありません。
人は人ですから、僕にそんな権利も意思もありません。
ただ、僕のまわりにいる人は、出来る限り僕の様に
「好きだから、仕事が楽しくてしょうがない」
「楽しくてやっている仕事が、人を喜ばせている」
「楽しくてしょうがなくて続けていたら、能力がついてた」
「能力を活かして、さらに活躍できる気しかしない」
こんな経験をしてほしいと思っています。
今の僕は、出会った「運」でも成り立っている。
ちなみに僕が、今の好きな仕事に出会えたのは、
奇跡と言っていいくらいの幸運だと思っています。
僕は昔から器用でもないし、特別頭がいいわけでも
ないし、体力があるわけでもないし、ましてや忍耐
はまったくない。
学生時代のクラスでも頭がいいわけでもなかったし、
スポーツも中程度。特段イケメンでもないし、
人づきあいがうまいわけでもないし、実家が
お金持ちでもない。
つまりは、本当に凡人です。
ただ、幸運のつなぎ合わせで、自分に合う仕事と
出会い、メンターとなる人と出会い、一緒に一歩を
踏み出す仲間と出会い、一緒に楽しめる仲間が参加
し、大切な人や友人がアドバイスをくれて、いまの
会社を率いるような稀有な状態に立てています。
つまりは「事に仕えている」状態ではなく、
「わたくしごと」として、仕事 = 私事として、
毎日働けているのは、運の要素も多分に含んでる
ことは否定しようもありません。
そして、その「運」に出会うためには、多くの周り
からの影響を受けることが大事なんじゃないかとも
思うんです。
影響を受けることの重要性
僕はいま41歳。
大学時代は、たくさんの仲間たちに囲まれて、周り
にちやほやされ、適当な大学生らしく、のびのびと
自己肯定力が高まりました。
最初の就職先では、インテリアと出会い、メンターと
出会い、たくさん叱られ、たくさん悔しい思いをし、
社会の厳しさと、いろんな考えの人がいる事を知り、
そこへの順応力が高まりました。
そして、次の就職先では、ITと出会い、スキルと知識
を身につけ、仲間とも出会いました。
そして、会社を立ち上げ、さらにたくさんの人たちと
出会い、ハードな経験をし、仲間に囲まれて、より
一層影響を受け続けています。
ざっくりと環境ごとに分けられるものではないですが
それでも、各ステージごとにたくさんの影響を与えて
くれる人が現れ、その影響を受けて、僕はどんどんと
変わっていきました。
つまり「仕事は私事(わたくしごと)」ではある
けれど、そうなる前の、特に若いうちには、とにかく
たくさんの「自分の範囲外の影響」を受けることは
とても、とても大事なのです。
自分で認識して自分を変えることは難しいですが、
外からの影響で、自分も知らない自分に出会える
からです。
コロナ影響もあり、リモートワーク全盛の時代では
ありますが、「人と離れて働く」ということが、
ビジネスマンとしての成長に与える影響の範囲は、
まだどの会社も未知数です。
メディアからは両手をあげて礼賛するような印象を
受けることもありますが、その実、若者たちが
大きく成長するための未来まで見越した目線で
見ると、個人的には難しいところも、今後数年の
うちに出てくるんじゃないかなと思ったりします。
自己認識の外からの影響が、自分も知らない自分を
育ててくれるはずが、それが極端に減ってしまう
からです。
特に若いうちは、閉じこもって自分だけの世界で
完結してしまうことは、成長を妨げると思います。
苦手な上司や、理不尽な同僚さえも、成長の糧で、
そこから離れすぎてはいけないのです。
多くの影響を受けることで、たくさんの人や業務と
出会い、自分が何が好きで、何が苦手かの取捨選択
を納得して行える経験が備わり、それによって、
「自分の好きな仕事は、これだ! = 私事」と
していけるのだと思います。
※ちなみにうちの会社では、出来る限り閉じこもら
ないように、出張も含めて、リモートメンバーに
外からの影響を与えるようにしています。
過去でも、未来でもなく、今この瞬間に集中すること
人はどうしても年齢を重ねるごとに、柔軟さを
失います。
過去の経験則でものごとを決めつけやすくなったり、
素直に人の意見を聞き入れられなくなったり、
そもそもやる時間が取れなくなったり、
体力の低下で変わることが億劫になったり。
どんどんと、チャレンジする柔軟さを失うことは
間違いありません。
だからこそ、若いうちの時間を浪費することなく、
1日、1日の「いま、この瞬間」を大事にして、
年を重ね、柔軟さを失ったときにも「宝」として、
決して失わない自分なりの能力を、出来る限り
早いうちから磨きつづけるべきです。
そして、その能力は我慢から生まれることはなく、
楽しいと思えるから、研鑽を重ねられることを
忘れてはいけません。
ここでは、若いうち = 20代を主にイメージして書い
ていますが、30代、40代もまだまだ若いと言えます。
もう30代、40代の人で、仕事 = 私事になっていない
人は、いま、この瞬間からでも、変わっていけば
いいと思います。
自分のために、全力で仕事を楽しもう。
「自分のために、全力で仕事を楽しもう。」という
テーマについて、思うところを書いてきました。
結局は、同じ働くんなら、毎日楽しく働けて、自分の
タメになり、人のタメになり、自分の未来につなが
るような仕事をしよう!という考え方です。
もし、これを読んでいるあなたが、今そういう状態
であるならば、そこで全力で楽しみ、働いていれば
良質な能力を身に着けられると思います。
全力で、迷わずに楽しみ続けるだけです。
「若いころの努力は、買ってでもしろ」と言われた
りしますが、どんな「努力」を買うかは、考え方
次第です。
もし、今の仕事が好きじゃなかったり、楽しめて
いなかったりと、私事になっていないならば、
僕のように「我慢が苦手」という人が買う努力は、
自分が好きなものであるべきと考える方が良いと
思います。
僕じゃなくても、しんどいことを続けるのは、誰でも
いやでしょうから。
つまりは、自分が全力で楽しめる仕事を見つけて、
それが見つかったなら「自分のために」全力でその
仕事を楽しむのが良いのです。
ざっくりまとめしょう。
- 「好き」が仕事になると、仕事 = 私事として楽しめて、未来につながる
- 「好き」を見つけるために、良いも悪いも、とにかく影響を受ける環境にいること
- 多くの人に、積極的にかかわって「運」に出会うことも大事
- 「好き」が見つかったら、とにかく夢中でやること
- 過去でも、未来でもなく、今この瞬間に集中すること
こんな感じでしょうか。
コロナ禍のいま、自分の仕事を見つめ直すきっかけ
になるタイミングですから、いろいろと仕事と自分
の関係に迷っている方もいらっしゃると思います。
この記事が何かのヒントになれば嬉しいなと思います。
そして、我慢の苦手な僕ですが、日々苦しい人には
何かしら力になりたいとも強く想っています。
仕事は1日の大半を過ごす場所ですから、
自分のために仕事を楽しむのが一番ですね。
僕は、自分のために仕事を楽しんで、そのパワーが
会社や仲間に伝播していくと信じています。
ちなみに7年前に同じ趣旨のことも書いてましたので
そちらもよろしければ。
「努力は夢中に勝てない」
それではまた来月に。