
才能は、経験の積み重ね
2019年 04月26日 カテゴリー:考えてること

こんにちは。やまもとです。
明日からGWで、今年は10連休ですね。
とっても長い休みは僕の会社も一緒です。
10日間で思いっきりリフレッシュをするも良し、
何かを学ぶも良し、新たなチャレンジをするも良し。
みんなにとって、普段とは違う良い10日間になれば
いいなと思います。
さて、今日のテーマは「才能」です。
才能というと、なにか「持って生まれた」的なことを
思いますよね。
たとえば、絵が上手だとか、歌がうまいだとか、
スポーツができるかとか、IQが高いとか。
自分では動かせない、天から授かったようなものを
「才能」というのが、一番に頭に浮かびます。
たしかに絵とかスポーツとかは、最もわかりやすい
授かりものではあるので、これはこれで才能という
理解に間違いはないんでしょうが、正直それは、
才能の一部にすぎないでしょう・・・というお話を
今回はしていきます。
先天的な才能と、後天的な才能
今回のテーマである「才能」。
これは先天的な才能と、後天的な才能があります。
先天的な才能は、先ほど書いたような元から持って
いるものを指します。
絵や歌やIQのほかにも、たとえば生まれが裕福な
家庭であれば「お金」という才能を人よりも持って
いるでしょうし、例えば帰国子女の方は、語学の才能
が、自然なカタチで身に付くでしょう。
まわりの環境に依存して「自然と備わっている」の
が、先天的な才能といえます。
では、反対の後天的な才能はどうでしょう。
例えば、イチローなんかは天才として認知されて
いますが、実は、小さい頃から父親と一緒に毎日
誰よりもバットを振り続けたという話は有名です。
イチローの才能をざっくりと紐解くと
- 持って生まれた運動神経や動体視力
- 親がいっしょに協力して練習してくれる環境
- 野球が好きになる資質
- うまくなるために毎日練習をする努力
- 努力し続ける精神力
みたいな感じでしょうか。ざっくりとですが。
これを見ると、1,2,3あたりは先天的な才能ですが、
4,5については、後天的なイチロー本人の努力の
積み重ねであるといえるのではないでしょうか。
そういう意味では、1~3の才能を持っている人は
たくさんいるでしょうが、4,5を積み重ねたことが、
イチローをスーパースターにしたと考えられます。
つまりは、後天的な才能とは、ひとことで言うと
「経験を積み重ねて得る能力」です。
先天的な才能がつぼみとなり、栄養を与え続ける
ことで、大きく、力強い花を開いたというような
イメージでしょうか。
つぼみのまま枯れてしまうことの方が、圧倒的に
多そうですね。
このような事例は、もちろんスポーツだけに限らず、
アートや仕事などにも共通して言えそうです。
要は才能というものは、天からの授かりものでも
あるけれど、授かりものを大きく花開くのは、
「後天的な才能」が重要だと思うのです。
そう言われれば、ルックスという才能がウリの
ジャニーズアイドルも、長く売れ続けている人たちは
性格や仕事へ望む姿勢など、次第に後天的な才能が
前面に出てくるように思います。
あのひとたちは、なかなかにすごい。
センスは経験から生まれる。
さて、後天的な才能が大事というお話をもうひとつ。
才能の類として捉えられる「センス」。
服のセンスとか、部屋のセンスとか、とにかく
高い「才能」感を感じさせる言葉ですね。
このセンスについて、くまモンや中川政七商店など
のデザインで有名な水野学さんは、ご自身の著書
「センスは知識からはじまる」でこのように書かれて
います。
センスは、知識の集約である
すべてにおいて、知らないは不利。
知識を持って、そこからイメージを膨らませていく。
先人の知識を活かす。
例:
あいうえおで文章を書くときに、あいうえおだけを
知っているよりも50音すべてを知っている方が、
より良い文章を生み出せる。ということ。
例2:
また、最適な色を探るときに、色相環を使って、
同系色・補色を使えば合いやすいことを知っているか
どうかというのは、とても大事。など。
効率よく知識を増やすためのコツ
①王道を知る
②流行を知る
③共通項がないかを考える
例えばチョコの開発担当者になったなら
①ベルギーやフランスの高級チョコの味と雰囲気を知る。
②流行のチョコを知る。味わいやパッケージ。
③共通項を探る。
・パッケージはたいてい赤か茶。
↓
・理由は暖色系 = チョコはあったかいイメージ が合うからなのか?
↓
・仮説を立てる = パッケージは暖色系 =赤・茶・オレンジなどがいいかな?
↓
・でも、それじゃありきたり。
茶色の補色にあたる青を併せて使ってみるのはどうだろう?(補色の知識)
今回は、ベルギーチョコのイメージだから、ベルギーの書体はどうだろう?(背景ストーリー)
↓
センスの良いデザイン。
説得力のあるデザイン。 が生まれる。
こんな風に著書に書かれています。
才能と思われがちな「センス」について、一流の
デザイナーである水野さんがこのような論理的な
アプローチをとられているのです。
ますます「後天的な才能」の重要性が理解できます。
では、どうやって後天的な才能を磨くか
これが、一番の問題です。
後天的な才能は、どうやったら磨かれるのか。
僕の経験からいうと、やはりたくさんのことを経験
し、勉強し、努力を惜しまず、ひとつひとつの物事
から学びとり続けることで経験値が増えていき、
磨かれるのだと思います。
つまりは、経験という名の「石ころ」を積み重ねて、
山を作っていくイメージです。
石ころには、いろんなカタチがあります。
質の良い石も、硬い石も、丸い石も、大きい石も、
小さい石も、汚れた石も。
いろんなカタチの石ころを積み上げて、自分だけの
才能を築き上げていくイメージです。
若いうちの苦労は買ってでもしろ。なんてお小言を
言われることもあると思いますが、40歳の今になって
思うのは、本当に苦労した経験は貴重だということです。
僕も社会人になってから今まで約20年弱ですが、
本当にたくさんの苦い経験をしてきました。
「やる気ないなら、帰れ」と言われたり、
「本当に使い物にならないヤツだ」と言われたり、
「そんな態度なら、ぶち殺すぞ」と言われたり、
まぁ、たくさんの苦言、暴言(w)をいただきました。
大学出たばかりの僕は、本当に軽いやつだったと
思うので、言われて当然だと今振り返って思います。
でも、今となっては、その頃いっしょに働いた良い人
も、悪い人もすべての人からの言葉に感謝しています。
良い人には心からの感謝とリスペクトをいまでも
持っていますし、仕事の判断基準は今もその人たちに
もらった言葉たちだったりします。
悪い人の言葉は、今でも反面教師としていて、人に
対して「使えない」などとは決して言いません。
様々な経験をくれた両方の人たちに、心から感謝
しています。
どちらかというと、良い人たちの言葉よりも、今も
胸に残ってるのは、悪い人たちの言葉です。
僕は今でも、そのつらい経験の数々を、飲み会で
よく笑い話にして、スタッフのみんなに伝えています。
「こんなにつらいこと言われたんだよ」と。
ただ、そこには悪いひとたちへの憎しみはひとつも
ありません。本当にひとつもないのです。
あるのは、あのときの軽い調子の僕に対して、
たくさんの悩みと苦労を与えてくれたことが、今の
僕の「自身を見返す」「深く考える」「努力する」
という才能として実っているのを、見てほしいという
思いです。
僕は先天的な才能を多くは持っていなかったですが、
たくさんの苦労と経験を糧にして、後天的な才能を
磨いて、リセノという花を咲かせました。
まだ花が立派になるように育てている途中です。
若い人たちに向けて
うちの会社にも若いメンバーはたくさんいるので、
それらの若いメンバーと、このブログを読んでくだ
さっている人たちに一言伝えて、今回のブログを
結びたいと思います。
才能とは、様々な経験の積み重ねと、それを通して
得る学びから生まれる結晶です。
何かを成し遂げたい、何かになりたいと思ったら、
苦しい今を人のせいにせず、自分はどう行動するかと
内面に問いかけることが大事です。
苦しいことを、まわりの環境のせいにして、今はそこ
から逃れられても、また、同じような苦境はやって
きます。今逃げても、またやってくるのです。
苦労した分はそのまま経験となり、苦しんだ分、
とても貴重な才能になります。
能力と心の筋肉がつくのです。
若いうちに苦労を乗り越える力をつけないと、
ぶよぶよの中年になりますよ。
今がんばって、才能を深く大きく伸ばして、
大きな大きな花を咲かせましょう。
苦難が来たら「これでまた才能が伸びる!」と
迎え入れてやりましょう。
そこでも新たな才能が芽生えるはずです。
ちなみにFlavorでは、採用募集中ですので
読んでいただいている方で、気になる方はぜひ。
才能を咲かせたいという方は、一緒に働き、笑い、
飲み、苦しみ、経験を積みましょう。
定員は各部署1名ずつくらいしかないので、お早めに。
それでは、また来月に。